シニアおよびその予備軍であるプチシニア世代の皆さん!
よ〜く注意して下さい。
あなたの良かれた思ってとった行動、本当に相手のためになってますか?
昔は憧れ今は哀れ何で変わった定年世代
定年延長、人生100年時代、年金2000万円問題などなど。
シニアになったらゆっくりしたい、いくら本人がそう思っても、なかなか引退させてもらえない世の中になってきました。
現在50代以降の現役シニアのみなさんが、若かりし頃に見ていたかつてのシニアの方々はこんな感じ。
かつてのシニアの人たちは悠々自適。
本当に憧れの世代でありました。
定年までのカウントダウンが始まれば、徐々に後輩へ仕事を引継ぎ、何ら責任のない職場公認のブラブラ生活。
退職時には部署上げての盛大な卒業イベントで時のヒーローとなり、最初で最後のVIP待遇。
最後の挨拶では定年後の楽しいプランを語り、みんな笑顔で職場を去っていった……、そんな記憶があります。
当時ヤングだった私は羨ましく思いつつ、いつかは私もその立場になることを、当時は信じて疑いませんでした。
ところがどっこい⁉ 一体誰が悪いのか?
60歳定年でめでたくご卒業は、もう過去の話となってしまいました。
最近は、ご卒業と同時にご入学となり、何のことはない、次の日も同じ場所に、同じ仕事をする人として存在している。
雇用延長、やめたくても、やめることができない。
社外に出ようにも、平凡な人にはオファーが無い。
大多数のシニアがそんな人生を送っている。
若い頃見た優雅ななシニアライフ、50代より上の世代は、過去を知っているだけに現状に辛さ倍増である。
「もう終了です」が聞こえてない人々
傍で見ていて厄介なのが、肩書のついていた人たち。
この方々もご多分にもれず、定年後に職場に残ることが多くなった。
再雇用後は肩書きや給与は変わるが、その存在感、過去の実質による権威は変わらぬままだ。
そりぁ、前部長ですからねぇ。
肩書はどうであれ、急に対応を変えれませんよ。
共感します。私も同意見です。
多くの方も同じ意見ではないでしょうか? 忖度が得意な日本人であれば……。
役職者が雇用延長された場合、仕事内容は現役職者のサポートが多いようである。
雇用延長を許可されている時点で、優秀であり、頼りにされている証拠であろう。
本人も定年前と同様、責任感を持って今まで通り、何でも自分でやり、親切心で各方面に指示を出す、後任者が失敗しないために……。
この行動自体、何ら問題はない、むしろ模範的なシニア社員の行為である。
がしかし、雇用延長社員がとる行動としては、正しいと言えるのだろうか?
長期的な会社の成長性を考えた場合、正しい行動と言えるのだろうか?
絶対にやってはいけない成長の機会剥奪
責任感を持って以前のように何でも自分でやってしまうと言うことは、他の人がその業務をやるチャンスを奪っていることになる。
親切心でいろいろお手伝いすることは、その人の自立を遅らせている事になり、成長のため必要な失敗を先延ばしにしている可能性がある。
私はどちらかと言うとお節介なタイプのシニアだ。
たまたま急用が入り、自らが対応できず後輩に任せるしかない状況で、いつも成長機会を奪っていることに気がついた。
自分自身が既に卒業した先輩たちから業務を引き継いだときはどうだったか?
先輩たちは定年日から逆算して引継ぎ日程を決め、私達自身も先輩がいる間にマスターせねばと、必死になって学ぼうとした。
終わりが見えているから、引き継ぐ方も受け取る方も必死だった。
そのゴールが更に遠くへ、そしてゴールまでの距離がわからなくなった現代。
終わるはずの現役を先延ばしされ、自らが現役であり続ける事を強制されたシニア。
シニアが頑張れば頑張るほど、後輩たちの成長を疎外してしまう事になる。
そんな老害に気付いてしまった。
シニアになったら未来のために一歩引け
ヤング世代の機会剥奪は何も定年退職後の話だけではない。
50代以降のシニア世代も”しでかさないよう”注意が必要だ。
定年後も働き続けることが前提になると、定年に向けての引き継ぎが無くなる。
つまり、定年まで自分が第一線で活躍することになる。
と言うことは、失敗しないための段取りを、不確定要素を取り払うための調整を、シニアがしてしまう事になりはしないか?
若い世代が失敗から学ぶ機会を剥奪してはいないか?
シニアがアドバイスせず、そのまませさたらどうなるか?
シニアの評価が辛すぎて、まだまだオレがと思っていたが、実はヤングはいとも簡単にやり遂げるかもしれない。
はたまた、失敗して学ぶチャンスを台無しにしてしまうかもしれない。
どちらに転んでも、ヤングが主体で臨めば、自信になるか、学びになるか、本人の成長のきっかけになることには間違い無い。
私自身のビジネスライフを振り返ってみても、失敗から学んだことは多かったと思う。
スケジュール的に余裕がある、失敗してもリカバリ可能な時は、シニアはできるだけ、手を出さない様にしようにしたほうが良いのではないかと思う。
次の世代の成長のために……
シニアが生きる道というものは、それまでの人生経験、職務経験を生かし、その延長線上ではなく、新たなステージを歩むこと。
その場に長く留まり続けない、そんなことが大事では無いかと思う。
水も滞留すると腐りますからね。
まとめ
自らは責任感を持ってやっている、シニア世代。
親切心から、メンバーが、若い世代が、失敗しない様に手助けをしている。
もちろんこの行動は否定すべきことでは無い。
ただ、一度立ち止まって考えてみる必要がある。
己の行動は若い世代の成長の機会を奪っていないかと……。
自らが老害にならないために……。
名言からの気づき
組織のトップを走らなくても二番手、三番手でキチンと仕事をしてくれる。
そういう人材もまた必要なのです。
by 野村克也
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